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プロフィール
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性別:
女性
職業:
ぷーではない。ちょっくら滋賀まで行っている。
趣味:
創作活動 読書 ゲーム……
自己紹介:
いろんなゲームが好きでやってみてはいろいろ小話が浮かんで困っている。自重しない。
mixiでもいろいろとのっけてますが、近いうちにこっちに移行する予定。
BSRは明智と毛利に愛注いでます。
MSUは三成。
何ってきっとイケメンのツンデレと変わった人が好きってだけ。
FFはセフィロスとルーファウス
RPGは主人公よりもヒールを好きになる傾向が強い。
イケメン頭脳派にどっぷり浸かる。抜けだせない。
乙女ゲーとやら
アリスシリーズ ブラッド、ナイトメア、ユリウス、グレイ。
クリムゾンシリーズ ジャスティン、ランビュール
薄桜鬼 風間、土方、斎藤
華ヤカ 脱学生組
大人の男ってやつさ、駆け引きのうまい人なら尚更いいんでねえの。
何かありましたら
come∂on.disaster21c★biscuit.ocn.ne.jp
(∂の部分にハイフン、星の部分に@当てはめてやってください)まで。
リクエストは拍手からでも此方からでも。
ツイッター始めました!
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コガネモチ
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まだまだ続く。 戦から離れた忍びでも、やっぱり大事な人を守りたい。
戦から離れた武将も、やっぱり気に行った人をいとおしんでいる。
何で光秀様の機嫌が悪いのか、私には全然わからなかったのだが、虚空を睨んでは溜息をついていらっしゃるのはあまり城内でも見られなかった光景なので、こっそりと観察してしまった。
馴染むのは別にいい。戦続きで疲弊していた彼女は、主の元、城内で滅多に笑わなくなった。私の元にやってきた当初、彼女には戦に出てほしくないために一時期護衛から外したが、存在意義をぞんざいに考えてどこかへ行ってしまいそうになった。頼み込んで彼女を自分の護衛にしたというのに(しかもそのために多大な戦功をあげなければならなかった)、冗談じゃない、ここまできて手放すなど!というわけで、自分の謀反(これはまあ、衝動的なもので決して計画性がなかった)と同時に武器も何もかも置いて、彼女だけを連れて行こうとこうしてきたわけなのだが。
……よく気が利く彼女は、人気があるのだ、城内から村に変わっただけで。
「おめさんのかみさんは綺麗な人な」
「ええ、そうですね」
「いつも弁当さいいものな」
彼女は私が仕事をするために出るとき、必ず弁当を持たせる。勿論他の男も持っているのだが、彼女は手を拭く手拭いを入れたり、漬物だけでなく煮物を入れてくれることもある。その気遣いが嬉しいのだが、
「あんな嫁さんがいいよなあ」
その一言が、とても嫌だということに、最近気がついた。
「というわけで、この村から離れたいと思うのです」
「随分唐突だと思います……」
「ここを離れる前にそんなことを言った人間を消して行こうと思うのですが」
「私が承諾できることではないと思いませんか」
どうせここを離れても同じことがまた起こりますよね、と光秀様は笑って仰るが、何処まで本気で何処から冗談なのか皆目検討もつかない。
「光秀様がそう仰られるようなこと、私のほうにもありますよ?」
キョトンとした顔の自分に、彼女は笑って
「あんなに凛々しい方だといいね、とか、優しそうで素敵とか」
そんな目で光秀様を見られているとなんだかこう、もやっとした気分になります、そういった彼女をとても愛しく思ったのは内緒だ。
「お互いに嫉妬できるのも、いい関係だと思いませんか」
「だからって家の中で露骨に機嫌悪いと怖いんですよ。城内みたいに何時刀抜いてしまうのかと思ってこっちはびくびくしてるんですから」
「大丈夫です、折角勝ち得た獲物をみすみす殺したりなんてしませんよ。私が唯一、あんな寺から連れて行こう(持って行こう)と思ったのは貴女だけですから」
顔を真っ赤にして俯いた彼女はこういう台詞に弱いと知った。ふむ、これは使える。しかしこんなことで弱っていては、先に進めないのだけれど、と思う。自分と同じ顔の子どもが生まれて着たら絶対駄目だとは思うが、彼女似の子なら良いな、と思ってまだ出来てもいないのに一人頷いている。
「そういえば、貴女と年の近い女から、一緒になってほしいと言われましたねえさっき」
いきなり問題発言をした自分に向かってぽかんとした顔を向ける彼女は、この頃合で言った事に多分、衝撃を受けている。
「え、じゃ、私もう要らないですか?待ってくださいね、私親とかいないんで、何処にどういったらいいか……」
「一人で勝手に話を進めないで下さいよ。即答で断ってきましたから。こちらから貴女に私と添い遂げてほしいといったのにすぐに乗り換えるとでも思ったのですか?思ったならもう少し愛情表現を露骨にしていきましょうね。ああ、そういえば今日、貴女に似合いそうな簪を買ったのでした」
つらつらと言葉を出して紅の簪を挿し、そのまま引き寄せて捕らえてしまう。夕食の準備をしていたので火の近くから遠ざかり、板敷きに腰を下ろす。
「え、これ貰っていいんですか?」
もう本題からずれてしまった。しかしそのままで構わないと思ってそうですよ、貴女に買ってきたんですから、と続けた。
彼女には、紅が似合うと思っていた。実際、帰蝶の護衛について着物を着ていたときの、あの緋色の着物は実によく映えた。戦場で見る彼女も美しかったが、その紅が血である必要など何処にもなかった。だからこうして与えてやりたいのだ。彼女はこちらのことばかり考えて自分のことにあまり目を向けないから。
「よく似合っていますよ、買ってよかったと思いますね、貴女は緋が似合う。肌が白いから」
「そうですか?結構外に出てるんだけどな……」
「元が白いんですよ。奥州でしたよね、貴女の生まれは」
「よく御存知でしたね、私帰蝶様にしかお話していないとばかり」
「貴女のことなら大抵知っていますよ、ふふ」
「……もうご飯にしましょう」
「荷造りをしましょうね、少し持っていくものも増えましたから、今日はゆっくり二人で過ごしましょう」
この村を出るのは本気だ。何故なら彼女の顔を知っている人間が、この村に現れたから。私のことを知っているのならどうにでもしてやろうと思ったが、彼女のことなら話は別だ。彼女の安寧のためにここまでやってきたというのに。しかも、私が取り払ってきた警戒心のせいで、今の彼女はかなり無防備だといえる。
他の男にいいように考えられては困るのですよ!
「光秀様、それはすごくなんというか……自意識過剰です」
「何を言っているんですか、貴女は気が利くし、可愛らしいから村の若い衆の憧れですよ、とっても嫌です」
「それは私が悪いわけでは……」
「勿論です、あんな男共のいる村こちらから願い下げです」
自分の着物を少々悪い機嫌のまま括っていく自分の隣で混乱しながらも同じように荷物を纏める彼女は旅行にでも行くような顔をして嬉しそうである。ああ、こういう生活がしたかったのだ。上昇し始めた気分の中、どうせなら彼女の生まれ故郷のほうに向かって歩こう、そう思ったのだった。
馴染むのは別にいい。戦続きで疲弊していた彼女は、主の元、城内で滅多に笑わなくなった。私の元にやってきた当初、彼女には戦に出てほしくないために一時期護衛から外したが、存在意義をぞんざいに考えてどこかへ行ってしまいそうになった。頼み込んで彼女を自分の護衛にしたというのに(しかもそのために多大な戦功をあげなければならなかった)、冗談じゃない、ここまできて手放すなど!というわけで、自分の謀反(これはまあ、衝動的なもので決して計画性がなかった)と同時に武器も何もかも置いて、彼女だけを連れて行こうとこうしてきたわけなのだが。
……よく気が利く彼女は、人気があるのだ、城内から村に変わっただけで。
「おめさんのかみさんは綺麗な人な」
「ええ、そうですね」
「いつも弁当さいいものな」
彼女は私が仕事をするために出るとき、必ず弁当を持たせる。勿論他の男も持っているのだが、彼女は手を拭く手拭いを入れたり、漬物だけでなく煮物を入れてくれることもある。その気遣いが嬉しいのだが、
「あんな嫁さんがいいよなあ」
その一言が、とても嫌だということに、最近気がついた。
「というわけで、この村から離れたいと思うのです」
「随分唐突だと思います……」
「ここを離れる前にそんなことを言った人間を消して行こうと思うのですが」
「私が承諾できることではないと思いませんか」
どうせここを離れても同じことがまた起こりますよね、と光秀様は笑って仰るが、何処まで本気で何処から冗談なのか皆目検討もつかない。
「光秀様がそう仰られるようなこと、私のほうにもありますよ?」
キョトンとした顔の自分に、彼女は笑って
「あんなに凛々しい方だといいね、とか、優しそうで素敵とか」
そんな目で光秀様を見られているとなんだかこう、もやっとした気分になります、そういった彼女をとても愛しく思ったのは内緒だ。
「お互いに嫉妬できるのも、いい関係だと思いませんか」
「だからって家の中で露骨に機嫌悪いと怖いんですよ。城内みたいに何時刀抜いてしまうのかと思ってこっちはびくびくしてるんですから」
「大丈夫です、折角勝ち得た獲物をみすみす殺したりなんてしませんよ。私が唯一、あんな寺から連れて行こう(持って行こう)と思ったのは貴女だけですから」
顔を真っ赤にして俯いた彼女はこういう台詞に弱いと知った。ふむ、これは使える。しかしこんなことで弱っていては、先に進めないのだけれど、と思う。自分と同じ顔の子どもが生まれて着たら絶対駄目だとは思うが、彼女似の子なら良いな、と思ってまだ出来てもいないのに一人頷いている。
「そういえば、貴女と年の近い女から、一緒になってほしいと言われましたねえさっき」
いきなり問題発言をした自分に向かってぽかんとした顔を向ける彼女は、この頃合で言った事に多分、衝撃を受けている。
「え、じゃ、私もう要らないですか?待ってくださいね、私親とかいないんで、何処にどういったらいいか……」
「一人で勝手に話を進めないで下さいよ。即答で断ってきましたから。こちらから貴女に私と添い遂げてほしいといったのにすぐに乗り換えるとでも思ったのですか?思ったならもう少し愛情表現を露骨にしていきましょうね。ああ、そういえば今日、貴女に似合いそうな簪を買ったのでした」
つらつらと言葉を出して紅の簪を挿し、そのまま引き寄せて捕らえてしまう。夕食の準備をしていたので火の近くから遠ざかり、板敷きに腰を下ろす。
「え、これ貰っていいんですか?」
もう本題からずれてしまった。しかしそのままで構わないと思ってそうですよ、貴女に買ってきたんですから、と続けた。
彼女には、紅が似合うと思っていた。実際、帰蝶の護衛について着物を着ていたときの、あの緋色の着物は実によく映えた。戦場で見る彼女も美しかったが、その紅が血である必要など何処にもなかった。だからこうして与えてやりたいのだ。彼女はこちらのことばかり考えて自分のことにあまり目を向けないから。
「よく似合っていますよ、買ってよかったと思いますね、貴女は緋が似合う。肌が白いから」
「そうですか?結構外に出てるんだけどな……」
「元が白いんですよ。奥州でしたよね、貴女の生まれは」
「よく御存知でしたね、私帰蝶様にしかお話していないとばかり」
「貴女のことなら大抵知っていますよ、ふふ」
「……もうご飯にしましょう」
「荷造りをしましょうね、少し持っていくものも増えましたから、今日はゆっくり二人で過ごしましょう」
この村を出るのは本気だ。何故なら彼女の顔を知っている人間が、この村に現れたから。私のことを知っているのならどうにでもしてやろうと思ったが、彼女のことなら話は別だ。彼女の安寧のためにここまでやってきたというのに。しかも、私が取り払ってきた警戒心のせいで、今の彼女はかなり無防備だといえる。
他の男にいいように考えられては困るのですよ!
「光秀様、それはすごくなんというか……自意識過剰です」
「何を言っているんですか、貴女は気が利くし、可愛らしいから村の若い衆の憧れですよ、とっても嫌です」
「それは私が悪いわけでは……」
「勿論です、あんな男共のいる村こちらから願い下げです」
自分の着物を少々悪い機嫌のまま括っていく自分の隣で混乱しながらも同じように荷物を纏める彼女は旅行にでも行くような顔をして嬉しそうである。ああ、こういう生活がしたかったのだ。上昇し始めた気分の中、どうせなら彼女の生まれ故郷のほうに向かって歩こう、そう思ったのだった。
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