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少しだけ(2人)入れ替えました。残暑お見舞いです。
只今2種で入れ替え終了。しかししばらくこのまんま 09月09日




シュールなくま。なんとなく華ヤカのあれに似てる

kondo-3.com
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題名にオンマウスでちょっとした説明


プロフィール
このブログです
よろしければバナーご利用ください。報告はよろしくです
性別:
女性
職業:
ぷーではない。ちょっくら滋賀まで行っている。
趣味:
創作活動 読書 ゲーム……
自己紹介:
いろんなゲームが好きでやってみてはいろいろ小話が浮かんで困っている。自重しない。
mixiでもいろいろとのっけてますが、近いうちにこっちに移行する予定。
BSRは明智と毛利に愛注いでます。
MSUは三成。
何ってきっとイケメンのツンデレと変わった人が好きってだけ。
FFはセフィロスとルーファウス
RPGは主人公よりもヒールを好きになる傾向が強い。
イケメン頭脳派にどっぷり浸かる。抜けだせない。

乙女ゲーとやら
アリスシリーズ ブラッド、ナイトメア、ユリウス、グレイ。
クリムゾンシリーズ ジャスティン、ランビュール
薄桜鬼 風間、土方、斎藤
華ヤカ 脱学生組

大人の男ってやつさ、駆け引きのうまい人なら尚更いいんでねえの。


何かありましたら

come∂on.disaster21c★biscuit.ocn.ne.jp
(∂の部分にハイフン、星の部分に@当てはめてやってください)まで。

リクエストは拍手からでも此方からでも。

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  光秀さんと織田に仕えた忍びの女の子は幸せになりたかった!

   勝手な設定で光秀さんルートを楽しんじゃうぞ作品、そしてこれは連載もの。




 視点が激しく行ったり来たりするので注意。


「ああ、それも置いて行きましょうね。それを持つと肩がこる……。ああ、そんなものいりませんよ、もう戦になど出ないのですから」



 信長様を討った日。本当に光秀様は何もかも置いて行くと仰った。濃姫様の拳銃も、蘭丸君の弓矢も、そして何より、西洋の御伽話の死神のような、光秀様御自身の二振りの鎌も含めて。
「貴女もその刀を置いていきなさい」
私は言われた刀をじっと見つめて言った。
「これは命綱です、光秀様。織田を滅ぼした貴方には、必ず追手がきます、お命をお守りする必要最低限です」
「ならそれは、貴女が持つより私が持つべきでしょう。かしなさい、私が貴女を守りましょう」
 

 何を言い出すのだろうこの人は。生まれてこの方、いろんな人の護衛についてきた私が言うのもなんだが、この人は変わり者すぎる。こちらが護衛して差し上げる立場だというのにことあるごとに自分の背の後ろに私を庇うのだ。勿論嬉しいのだが、本末転倒だ。この織田の陣営の中で一番孤独だと周りにいわれている人が、実は、あの毛利公よりもずっと人を求めているなんて誰も知らない。そう、私以外は。



「さあ、行きましょうか。あまり持っていかないように、出来るだけ身軽に、遠くへ行って暮らしましょう」
「目的地はないのですか」
「そんなものありませんよ、まあ、適当なところで家を見つけて、そこに落ち着きましょうね。」
いつもの少し派手な衣装ではなく、暗い色をした着物で腰に刀を差して光秀様は私に手を差し出した。
「何か必要なものがありましたか?」
聞いた私の顔を、一瞬目を見開いて見た後、呆れた顔をして笑い、最後に溜息をついて私を少し高い目線から見下ろした。猫背にしていないときの光秀様はやはり凛々しい。
「手を、繋ごうと思ったのですよ」
 私の了承を得ないまま、光秀様は私の左手をとって歩き出した。身分の低い私の手をとるなんて、という思いと恥ずかしい!という思いが交差して俯き加減になる(後者の感情のほうが強いが)。しかし、燃えた後の木材や石段に躓いて光秀様の背中にどん、と思い切りぶつかってしまった。あたふたと焦る私は、普段着の動きやすい短めの着物ではなく、これまた光秀様の言いつけどおり、本当に女性が着る、着物を着ている。いつものもいいけど、こちらのほうが断然いいと言われて(すごく照れたのだが)着替えられずにそのまま出てきた。そのため、歩幅は小さいわ段が怖くてしょうがないわである。光秀様はいつもとさして変わりない着物なので移動は速い。そのため光秀様に引かれるように歩いているのである。もうほとんど私は走っていた。
「ああ、ついいつもの速さで歩んでしまいましたね、歩きづらいですか、足は痛い?今日はもうここらで一端終わりにしましょうか」

 信長様を討ってそのまま準備をして出てきたため、明かりはなくあたりは真っ暗。勿論明け方に攻めて朝を迎え昼をすぎ、夕方を越えてこうなってしまったのだ。あまり変な方向へ動きすぎるのもよくないだろうと判断して光秀様は少し荒れた道を、先程より私とくっついて歩いてくださった。

「村はずれ、のようですね」
目の前にあったのは、ふるぼけた空き家。光秀様はここで今日の夜を過ごすことに決めたらしい。軋む扉を明け、中に入るとぼんやりとした月の光で見えたのは、くもの巣が少し張っていたのと薄っすらと積もった埃である。疲れましたね、私にそういって板張りに腰を下ろそうとなさった光秀様をぎりぎりで留めて、私は一枚着物を脱ぎ、下に敷いた。お召し物は何とかなっても、光秀様のその髪が汚れるのは、なんとなく嫌だったからである。
 刀を腰から抜いて転がした光秀様は、足を投げ出して目を閉じていらっしゃったので、私はその刀を手に、外に出て戸口を見張ることにした。幸いなことに、裏はすぐ山で隠れるにもいい場所だ。何かあっても光秀様は逃げてもらえそう。肌寒くはあったが、気を抜いてはいけない、そう思って刀をしっかりと握った。

 その半刻後。
「……いつまで外にいるのだろうと思えば貴女は……いいからお入りなさい、追っ手など気にしなくていい。実際、貴女よりも私のほうが気配を読むのが得意だと思いますよ。大人しく守られてくださいよ」
音もなく開いた扉(さっきはあれほど軋んだのに)から長くて白い手だけが出てきて、私の腹辺りを抱き込んで室内に引っ張り込んでしまった。
「ひゃ」
唐突なことだったため、思わず変な声が出てしまい、思わず口を手で押さえる。
「お腹はすいているかもしれませんが、今日は我慢ですよ。戦のときなんて食べている暇もなかったから、貴女は慣れっこでしょう?さ、じゃあもう今日は寝ましょう」
私を抱きこんだまま眠るおつもりですか、そう聞こうとして、私は止めた。信長様と対峙なさった光秀様は、常に私を庇って戦われておりました。何かを守りながら戦うというのは、本当に難しい。手からお守りする命が零れ落ちてしまう可能性がとても高い。しかし彼はそれを成し遂げた。戦の腕だけならず、頭脳をも持っていらっしゃることに他ならない。……だから、今日はとてもお疲れだと思う。ここに安眠できる布団はないですからね、今日は私が、光秀様の暖のもとになろうと思うのです。

 それは、世界が変わった日。
 
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