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プロフィール
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性別:
女性
職業:
ぷーではない。ちょっくら滋賀まで行っている。
趣味:
創作活動 読書 ゲーム……
自己紹介:
いろんなゲームが好きでやってみてはいろいろ小話が浮かんで困っている。自重しない。
mixiでもいろいろとのっけてますが、近いうちにこっちに移行する予定。
BSRは明智と毛利に愛注いでます。
MSUは三成。
何ってきっとイケメンのツンデレと変わった人が好きってだけ。
FFはセフィロスとルーファウス
RPGは主人公よりもヒールを好きになる傾向が強い。
イケメン頭脳派にどっぷり浸かる。抜けだせない。
乙女ゲーとやら
アリスシリーズ ブラッド、ナイトメア、ユリウス、グレイ。
クリムゾンシリーズ ジャスティン、ランビュール
薄桜鬼 風間、土方、斎藤
華ヤカ 脱学生組
大人の男ってやつさ、駆け引きのうまい人なら尚更いいんでねえの。
何かありましたら
come∂on.disaster21c★biscuit.ocn.ne.jp
(∂の部分にハイフン、星の部分に@当てはめてやってください)まで。
リクエストは拍手からでも此方からでも。
ツイッター始めました!
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まだまだ続く。
穏やかなこういう日々もいいと思える様に。
最後の一口、草餅を取られてしまったことはこの上なく悔しいことだったのだけれど、光秀様はとても寛いだ様子だった。促されて茶屋を出て、ゆっくりと城下を楽しむ。これが光秀様の治める場所であれば良かったのだけれど、執務をさぼる癖のある方だったから、何時でも秀満様に追いかけられたり捜索隊が出ていたような気がする。
「ここを見ましょう」
次は何処に行こう、あの山に登ろう。光秀様は前よりもずっと話しかけてくださるようになって、この手を引いてくれる。今日はそれが簪と櫛を扱う店であった。女である自分よりもさっさと店に入ってこれはどう、あれはどうと吟味している。店主に声をかけて薦めているものは何かと尋ね、気に入ったのか先程持っていたものと比べている。楽しそうだ、あの人の配下にあった時よりも顔色もいいし、何より凛々しく見える。これが惚れた欲目ということなのだろうか。
戦忍であったため、着飾って色を使うことはなかった。ただ、濃姫様の代わりに出向き、交渉をすることはあったので普通に身嗜みを整えるくらいは出来た。けれど、豪奢なものを着なければならない苦痛はあった。相手が濃姫様の顔を知らなければ影武者として立つこともある。衣装だけは整えなければならなかったからそれは疲れることであった。濃姫様は、何時か私が誰かのために着飾り、その人の為だけに生き方を変えることになると言って目を細めていらっしゃった。こんなに傷の多い身を引きとって面倒を見、愛でる輩なんてとんでもない狂人か目の悪い人でしょう、そう言って冗談としか思わなかったのだけれど。
濃姫様の言った通りになった。私の目測も間違いではない。光秀様は戦場では死神と言われているし、奇抜な服装をなさっているから狂人と言ってもおかしくないだろう。そんな人が忍びを娶ってこうして出かけている。これっていわゆる逢瀬と言うやつか?ああ、でももう夫婦だからただの外出?祝言らしいことはしていないからまだそこまでとは言えないのだろうか。
「いやいや、本来家臣であるべきなんだからそんなことで悩む必要は……」
顎に手を添えて下を向く。本気で考えていたら顔が赤くなってきてしまった、なんて恥ずかしさだろうか。これはそれなりに感情が伴ってきていることに他ならない。祝言の有無や逢瀬のことを考えるなんてどうかしていた。これは愛されているか否かを考える女の思考だろう……!
「いい加減に此方に来るかと思ったらなかなか店にも入らない。名を呼んでも俯いて震えているから何事かと思いましたよ」
ポン、と肩を叩かれて、ぱっと顔を上げると店の中にいたはずの光秀様は訝しげな表情で此方を見ている。肩に置かれた手は背へと滑り、少し身体を引き寄せられ、顔を覗き込むように窺いながらどうかしたのかと問うてくる。
「な、なんでもないんですよ」
「何でもないのにそんな赤い顔なわけがないでしょう。眼まで潤んでいるし……誘ってるんですか?」
この人は往来で何を言い出すのか。はっちゃけすぎにも程があるでしょうに。そしてここは伊達の領域なんだからこの噂が彼らの耳に入る可能性が……と思っていたら、隠しもしない気配が至る所から漏れている。あの甘味処の影には成実様の気配がするし、簪の向かいの呉服屋からは小十郎様が此方を見ている。ということは間違いなく政宗様もいるということだ。一体何処に……。この状況を楽しんでいるのかも知れない、弧を描く口元が容易に脳裏に浮かんだ。
これは演技だ、そうそう。思い出した。不届きものを誘き出すために引き受けたのだった。混乱しすぎているなと今更ながら感じた。
「きっぱり否定させていただきます。ち、近い近い!」
ぐぐぐ、と背を押される様にして距離が縮まっていたのを慌てて肩を押し、片手で鳩尾を強かに打ってやることで抱擁だか接吻だかを回避した。微かによろけた光秀様は小さな声で容赦ないですね……と寂しそうにつぶやいた。
光秀様はずるずると引きずることなく私の手を引いて先の簪のもとへと戻り、どちらか買い求めようと言う。漆黒に金の細い縁取り、紫の花弁が美しい桔梗と、紺に銀の縁取りで白い花を散らす桜。光秀様がこうはっきりとしたものを選ぶとは思っていなかったのでほう、と溜息をついてしまったが、私の好みを知っていたのかもしれない。つるりと片方の表面を撫でて此方にしますと光秀様に差し出すと、やはり、とその指ごと握って
「貴女なら、其方をとってくれると思いましたよ」
今までに見たことの無い晴れやかな顔を見せてくださった。
光秀様自ら髪に挿し直してくださった簪を身につけてそのまま事件のよく起こる場所へと足を進める。何かあって簪が落ちたり、着物が汚れるのは悔しいと思い、光秀様に問うと、人数が多かろうと特に動かなくていいと言われた。手を出されたら容赦なく苦無ででも毒ででもやってしまえばいいという。そうして雑談していると、傍の小屋の裏、細い小道から三人現れた。ふむ、これが件の族か。
「早く片付けたいのでさっさとかかってらっしゃい」
ちょっと光秀様は苛々していらっしゃるようで、すっと刀を抜いてしまった。事実確認がまだだというのに、光秀様は何を、と言おうと思ったら後ろから羽交い締めにされてしまった。自分は隙だらけだったようである。もう一人いたのだ。
光秀様はええ?と言う顔を一瞬見せた後、やれやれと息をついて元の三人に目を向けて彼女に御用ですか?とねちっこい声音で問うた。刀を抜いているので気味悪く感じる。しかしそのうちの一人は馬鹿だったようだ。力量を計れない人間だったのだろう、売り飛ばすだのお前は死んでもらうだのと言ってしまったので早々に光秀様が斬り付けた。そして、いつまでも羽交い締めになったままの私に何時まで触らせている気だと怒りの矛先を変えられたので、慌てて腹を抱えるようにぎゅっと体を折り、少し相手の力が緩んだところで腕を引き抜いて懐の苦無を手にした。
「わかってますよね、部屋に戻ったら存分に消毒します、湯編みも一緒にしたっていいんですよ?全く……ぼーっとしていると思ったら他の男に羽交い締めですか?何勝手に触らせてるんです、ああわかりました。嫉妬狙いですね?そんなことしなくても私はしっかり貴女を見「違います違います」
政宗様やら小十郎様に無事に全員を捕まえることが出来たと教えてもらい、謝礼も頂いたのだが光秀様は不機嫌なままだった。これは政宗様もにやにやしながら俺の所為じゃないと仰せになったので私が何とかしなければ。
「今日こそ。いいですね?」
いいわけないでしょう、しかし、言い訳、無いのですよね……。
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