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少しだけ(2人)入れ替えました。残暑お見舞いです。
只今2種で入れ替え終了。しかししばらくこのまんま 09月09日




シュールなくま。なんとなく華ヤカのあれに似てる

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題名にオンマウスでちょっとした説明


プロフィール
このブログです
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性別:
女性
職業:
ぷーではない。ちょっくら滋賀まで行っている。
趣味:
創作活動 読書 ゲーム……
自己紹介:
いろんなゲームが好きでやってみてはいろいろ小話が浮かんで困っている。自重しない。
mixiでもいろいろとのっけてますが、近いうちにこっちに移行する予定。
BSRは明智と毛利に愛注いでます。
MSUは三成。
何ってきっとイケメンのツンデレと変わった人が好きってだけ。
FFはセフィロスとルーファウス
RPGは主人公よりもヒールを好きになる傾向が強い。
イケメン頭脳派にどっぷり浸かる。抜けだせない。

乙女ゲーとやら
アリスシリーズ ブラッド、ナイトメア、ユリウス、グレイ。
クリムゾンシリーズ ジャスティン、ランビュール
薄桜鬼 風間、土方、斎藤
華ヤカ 脱学生組

大人の男ってやつさ、駆け引きのうまい人なら尚更いいんでねえの。


何かありましたら

come∂on.disaster21c★biscuit.ocn.ne.jp
(∂の部分にハイフン、星の部分に@当てはめてやってください)まで。

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此処まで言ってしまえばもう後は決まったようなものですね。
新年ということもあってこのネタ引っ張ってきました。


というわけで 勇×はる で続きまーす



 年末の大掃除を終え、のんびりと過ごすこと。と千富から押し付ける様に言われてはるは焦って頷いた。なぜあそこまで千富が念を押したのだろうかと、はるはたえと一緒に寒空の下で洗濯物を広げながら真剣に考えていた。たえはそんなはるの様子を見て、何を考えているのやら、とてきぱきとその倍の量を片付けていく。

「たえちゃん」
「さっきからぼけーっと考えているかと思えば、どうしたの?」
「さっきね、千富さんが……」

 事の顛末が語られてたえが一番最初に思ったのは、ああ、勇様余裕がないのね、ということだった。当主となり一段と仕事量の増えた勇と、社交界に出なくてはならぬ身となったはるの勉強によって二人の過ごせる時間は減ってしまった。会えるときと言えば、皆で食事を取る時間か眠る前のひと時である。はるは勇よりも早く眠り、早く起きる。起きたとき勇はまだ眠っており、寝顔におはようございますと囁きかけて部屋を出る。一方勇は疲れて眠るはるを見つめておやすみと告げてから眠りに落ちる。

 すれ違いを続ける二人の生活に先に痺れを切らしたのは勇であった。はるは使用人であり、そういう忍耐には長けていたこともあって時折触れられるだけでも十分満足していた。しかし勇はそうはいかない。奪い返して妻にまで押し上げたというのに時間がなくて触れられないなど以ての外である。それで年末という時期を使って傍に居させる算段を付けた。勿論、屋敷には他の兄弟たちが居るために危険かとも思われたが、仕事が年末まであるとなれば勇は逃げられない。仕方なく屋敷で過ごすことにしたはいいが、二人の時間をどうせなら作りたい。そうして千富にはるの時間をと頼んだのである。


 しかし。
 ふたを開けてみればはるも勇も年末は周りへ世話になった挨拶をしなくてはならず、年賀状に一筆認めることに勤しんだ。そして家族への年始のあいさつもそこそこに、周囲への年賀が始まったのである。最終的に、二人とも時間が取れたのは三が日を終えた日であった。

「はる」
「勇様、どうなさいました?」
 様を付けるのをやめろ、と前置きして勇ははるに神社へ行くことを提案した。去年はいろいろあった。それが厄なのか吉なのかは判断し辛いところではあるが、一度真っ新になるにはいい機会だと勇は話す。いいですね、温かくして行きましょうとはるも頷いた。
 羽織袴で闊歩する勇と、その隣を小走りで付いていくいつもより一際上物の着物で歩くはる。手水で手と口を清めてから本殿前に立った二人には、それぞれ思うところがあった。互いのためを思えばこそ、はるはより勇の傍に居るために励もうと決意し、はるを守るためには己の立場の盤石を固める必要があることを勇は自覚していた。二礼二拍一礼して顔を上げた瞬間に、ぼんやりと胸の中で残るものがあった。

 御神籤を引きたいとはるが促して、糊を剥がしつつ開いてみれば、はるは小吉、勇は中吉であった。はるは勉学、弛まぬ努力で実る。という文字を指でなぞり、勇は願い事、焦らねば叶うの部分で笑んだ。畳み直して袖に入れ、言葉少なに家路をたどる。冷たくなった指先を勇が握り、はるもその手を擦って重ねる。

「はる、お前に言っておきたいことがある。やはり神などで宣誓にはならない」
「わ、私も勇さんにお伝えしなくちゃと」
寝台の上に腰掛けて向かい合い、勇ははるの頬を手の甲で撫でた。赤い顔で固まるはるに向かって、勇から言葉を紡ぐ。




神に祈るより
        (お前に 貴方に 祈りを。)
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