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プロフィール
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性別:
女性
職業:
ぷーではない。ちょっくら滋賀まで行っている。
趣味:
創作活動 読書 ゲーム……
自己紹介:
いろんなゲームが好きでやってみてはいろいろ小話が浮かんで困っている。自重しない。
mixiでもいろいろとのっけてますが、近いうちにこっちに移行する予定。
BSRは明智と毛利に愛注いでます。
MSUは三成。
何ってきっとイケメンのツンデレと変わった人が好きってだけ。
FFはセフィロスとルーファウス
RPGは主人公よりもヒールを好きになる傾向が強い。
イケメン頭脳派にどっぷり浸かる。抜けだせない。
乙女ゲーとやら
アリスシリーズ ブラッド、ナイトメア、ユリウス、グレイ。
クリムゾンシリーズ ジャスティン、ランビュール
薄桜鬼 風間、土方、斎藤
華ヤカ 脱学生組
大人の男ってやつさ、駆け引きのうまい人なら尚更いいんでねえの。
何かありましたら
come∂on.disaster21c★biscuit.ocn.ne.jp
(∂の部分にハイフン、星の部分に@当てはめてやってください)まで。
リクエストは拍手からでも此方からでも。
ツイッター始めました!
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「清々する」
愛だの恋だの、そんなものに振り回されて疲弊していく奴らを愚かだと思う。だから佐助は馬鹿にしたのだ、感情に流されて削られていく己の人生を無駄にする人間を。その中で、忍であるのに妻と中睦まじく暮らす男が同僚に居た。あれは戴けない。佐助とは反対の道を地で行く。無論、感情に振り回される忍を嫌う性質は同じであるが、仕事が出来れば言うことなどない。出来るやつの発言だからこそ、苛ついた。
真田幸村の日々の世話をしているから、周りは可哀相な目で見てくることもある。主人の身の回りの世話は忍の役目ではない、特に佐助のような戦忍には。そう言えば、あいつは時々鍛錬と称して佐助の主たる幸村と勝負をしていることが多々あった。忍の何でもありな戦法と俊敏な動きで、佐助の手が開かない時には代わって鍛錬に付き合っていた。
「くっ、今回も技を喰らってしまった、これも己の慢心の為せること……うおぉぉぉぉ叱ってくだされぇ!」
幸村が喰らった、という程度であっても受けた此方は違う。主の前ではなんてことない、無事な顔をしていても、嵐の様にそれが去ってしまえば一気に崩れる。
そう言えば、さっき槍の穂先が当たったところは、と思って装束をずらせば、打ち身の様に真っ青を通り越して紫になった部分、そしてその中心は傷口が汚く乱れて切れていた。吹き飛ばされたのも相まって砂が入り込んでいる。それを見てため息が出た。砂を掻きだして、消毒をしなくてはならない。もしかしたら気絶するかもしれない。のろのろと腰を上げて井戸へと向かうことにした。朝から何も食べていないのを思い出して、干し肉を少し割いて取り出す。歯を食いしばるときに奥歯に噛み締めて緩衝材にしよう、その後呑みこめば一石二鳥だ。
井戸の近くへと向かう途中、幸村との打ち合いはどうだったかを聞きに長がやってきた。大きな烏の足から腕を外し、目の前に降り立った佐助は汚い傷口を見て一言
「実力もないのに旦那の相手するのやめてくんない?迷惑」
と言った。こんなんにしたら腕使えなくなるだろーと怒りながら何度も水をかけられ、傷口用のたわしで砂を掻きだす。途中激痛に何度死んだ方がましだと思っただろう。それでも丁寧に処置されたことは嬉しかった。何が嬉しかったのか、今ではちょっとわからないが。その後槍の手入れの時に血や脂が付いていたことから幸村自身が詫びに来たのだった。
佐助は、どうして好かれるようになったのか、その理由となる出来事を思い浮かべた。正直、時間があれば話しかけてきたやつだ、術のことや次に行く場所の基礎知識、幸村の土産など話したことならたくさんある。では決定的な一打は?それがあの出来事だったということには結びつかなかった。
いつも話しかけてきたやつを、鬱陶しいと思って適当にあしらい遠ざけてきた。こっぴどく振ってやった。魅力の無い女に靡くほど、落ちてはいないと。だから珍しく出来た休憩時間、誰にも話しかけられることの無い時間を持て余す。最初の七日間は久しぶりの休暇に歓喜した。次の七日は各地の情報の整理と警備程度。次の七日は報告。だがその後は何もなかった。城の中を歩けば、甘味をもった主と出会う。
「何、珍しいね旦那。誰かと一緒に食べるの?」
茶と皿が二つずつ。恐らく誰かと食べるのだろうと思って声をかければ、
「いい饅頭が手に入ったのでな、いつも世話になっておるあの女子を呼ぼうと思う!」
反論の出来ない笑顔に居ないことを言うのは躊躇われた。しかられた犬の如くしゅんとした主に苦笑を禁じ得ない。だが、そういたこともあって強く存在を感じたことも確か。
「鬱陶しい。何でこんなにうっとうしい奴が俺様の部下なんだろ」
飛んで帰ってきた才蔵に、佐助はお疲れと声をかけた。二人で行くとか言っていたのに、一人足りない。報告に行くのはあいつで、才蔵だけが先に休むことになったのだろうかと考えていればそれは違った。足早に自分の部屋へ戻った才蔵は大型の武器まで持ち出して再び出ようとしている。一人で北条を引きつけているとの報告に思わずはぁ?と聞き返してしまった。まだ才蔵の方が力量もあって経験も多い。なんだって残るという選択をしたのか、そしてそれを了承した才蔵にも罵声を浴びせかけた。そうして周りに声をかけ、待機所を飛び出した。
目的地に向かって駆けていた時も、何度も不満をぶつけてやろうと思ったが佐助は耐えた。二里はこんなに遠かっただろうかと、一歩一歩木の枝を蹴りながら考えた。
忍はほとんどいなくなっていた。その代わりにゆらりと細身の影が動く。背に負わせた刀――あれは忍刀だと気づいた――の片方を抜き、徐にその前の黒い塊を刺した。気配だけがびく、と揺れたが、声にはなっていない。才蔵が細身の影に向かってぶん、と大型の手裏剣を放つ。相手は別段焦りもせずにひらりとそれを躱し此方を睨んだ。才蔵は自らも刀を抜き、その忍、風魔に挑んだ。
失血が多い。人に言われるでもなくわかる。もう一度刺されそうになった時飛んできたのが見覚えのある手裏剣で安心した。戻ってきてくれたのだと。次第に冷たくなっていく自分の体を叱咤してありがとうと呟く。だが、もう持たない。
「さいぞ、さ。才蔵、さん……さ、いぞ。さ……あ、あり……」
伝えようとしている最中だというのに意識は闇に呑まれた。
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